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2016年07月18日

妊娠糖尿病が胎児に与える影響(1)巨大児

提供元: ヘルスケア大学

妊娠糖尿病が及ぼす影響の1つに「巨大児」があります。なぜ妊娠糖尿病が巨大児につながるのか、また、これによりどのようなリスクがあるのか、詳しく解説します。

妊娠糖尿病だと巨大児になりやすい

巨大児とは、目で見てわかる奇形などの異常は見当たらないものの、生まれたときの体重が4000g以上ある赤ちゃんのことです。

妊娠糖尿病により妊婦の血糖値(血液中のブドウ糖の濃度)が高くなると、胎児には胎盤を通じてたくさんのブドウ糖が送り込まれます。すると、胎児は血糖の上昇を抑制するために、「インスリン」というホルモンを多量に分泌します。この影響で、赤ちゃんが巨大児になりやすいとされています。日本産科婦人科学会周産期登録データベースによると、妊娠糖尿病や糖尿病合併妊娠による巨大児の発生頻度は、7.1%にも及びます。

巨大児の種類と赤ちゃんへのリスク

巨大児には、「対称性巨大児」と「非対称性巨大児」という2つのタイプがあります。対称性巨大児は、母親か父親の身長が高いなどの遺伝的な影響によるもので、体が大きいという以外には特に異常がありません。

一方、非対称性巨大児は、子宮内環境に原因があるもので、妊娠糖尿病はその代表的な例です。非対称性巨大児の場合は、心臓、肝臓、肺、副腎、脾臓(ひぞう)などの臓器の腫大が認められることがよくあります。

妊娠糖尿病が原因で巨大児になった赤ちゃんは、出生後に呼吸障害や低血糖、低カルシウム血症、多血症、高ビリルビン血症(新生児黄疸)、心不全症状など、さまざまな症状を発症することがあるため、十分な注意が必要です。

巨大児に多い肩甲難産

巨大児は、赤ちゃんだけでなく母体にもリスクをもたらします。出産時、赤ちゃんの頭だけは出たものの、肩が産道の途中でつかえてお産がなかなか進まなくなる「肩甲難産(けんこうなんざん)」になることがあるのです。

肩甲難産だと、産道や子宮頸管の裂傷、弛緩出血(子宮の戻りが悪くて出血すること)、膀胱麻痺、尿道損傷などを起こす可能性が高くなります。また、赤ちゃんは肩や胸がつかえているため呼吸が苦しくなったり、鎖骨骨折や上腕神経麻痺を起こすことがあります。最悪の場合は命に関わるケースもあります。

こうしたことから、分娩時に肩甲難産になったことがわかると、医師はさまざまな処置を行って一刻も早く分娩が進むよう促します。具体的には、膣の出口と肛門の間の部分を切開する「会陰切開」や、赤ちゃんを回転させて肩を背中から出す、母親のひざをお腹のほうにグッと折り曲げる、骨盤のへりに適度な圧力を加えるなどの方法が行われます。

肩甲難産になるかどうかを妊娠中に予測するのは困難ですが、妊婦検診で巨大児の疑いがあった場合は、あらかじめ帝王切開での分娩が検討されることもあります。また、妊娠糖尿病や糖尿病合併妊娠の場合は、巨大児でない場合も肩甲難産になりやすいので、注意が必要です。

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