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2016年09月29日

原因は”普段の生活”の中に…重症化すると恐ろしい「髄膜炎」

提供元: ヘルスケア大学

髄膜炎とは、普段から触れたり吸い込んだりする細菌やウイルスなどが、ふとした拍子に髄膜で炎症を引き起こした状態をいいます。珍しくない病気なのですが、原因によっては特効薬と呼べるものが存在しないこともあり、治療が困難になることも少なくありません。

髄膜炎についての基礎情報

脳や脊椎を覆っている保護膜のことを総じて、髄膜と呼びます。この髄膜で急性の炎症を起こす病気が、髄膜炎です。その原因は複数あり、ウイルスや細菌、真菌などがあげられるのですが、中にはほとんどの人がすでに体のどこかに持っている菌も含まれています。

そのため、老若男女問わず誰でも発症しうる病気です。とくに体が弱っているとき、抵抗力や免疫力が低下している状態で発症します。臓器移植など免疫抑制剤を使用して免疫力が下げられている人などは、合併症として発症することもあり、注意が必要です。

経験したことのないようなひどい頭痛をはじめ、倦怠感や発熱などまるで風邪のような症状から始まります。初期のうちは風邪と勘違いされることも多く、そのまま放置すると意識障害が発症するほど重症化するケースもあります。

髄膜炎の原因

髄膜炎を引き起こすのは、ウイルスや細菌、真菌(カビ)などです。細菌によるものを細菌性(化膿性)髄膜炎と呼び、ウイルスによるものは無菌性(ウイルス性)髄膜炎と呼びます。どちらも似たような症状となりますが、細菌性の場合、原因となる主な菌は年齢ごとに異なるのが特徴的です。

たとえば、新生児では大腸菌などが原因となるケースが多いのに対し、生後数か月経った乳幼児以降では、肺炎球菌などが主な原因となります。

原因についての詳細は、『髄膜炎の原因』の記事で紹介していますので、ご覧ください。

髄膜炎の種類

前述の「髄膜炎の原因」でも少し触れましたが、原因などによって細菌性髄膜炎や真菌性髄膜炎などと呼ばれます。他にも流行性脳脊髄膜炎、結核性髄膜炎など、特定の細菌名やウイルス名が含まれた名称もあります。

・細菌性髄膜炎(化膿性髄膜炎)

細菌性髄膜炎は、細菌による髄膜炎で、中耳炎など別の病気を引き起こしている細菌が原因となることもあります。

詳しくは、『細菌性髄膜炎とは』の記事で紹介されています。

・流行性脳脊髄膜炎

流行性脳脊髄膜炎は、髄膜炎菌が原因で起こる、急速に発症する細菌性の髄膜炎のことです。症状の進行の早さから、死亡リスクも高い深刻な髄膜炎です。

詳しくは、『流行性脳脊髄膜炎とは』の記事で紹介されています。

・結核性髄膜炎

結核菌による病気で、死亡率が高いのが特徴です。治療には結核治療で用いる薬剤が必要不可欠となります。

詳しくは、『結核菌が血液に入り込むことで起こる結核性髄膜炎』の記事で紹介されています。

・真菌性髄膜炎

クリプトコッカス・ネオフォルマンスという真菌が原因のものが多いです。クリプトコッカスは鳩など身近な鳥の糞に含まれており、免疫力や抵抗力が低い人は発症しやすいです。

詳しくは、『真菌性髄膜炎とは』の記事で紹介されています。

・無菌性髄膜炎(ウイルス性髄膜炎)

髄膜炎の中でもっとも多く、細菌性髄膜炎よりも症状が軽く済む特徴があります。細菌が原因ではないことから、無菌性髄膜炎とも呼びます。

詳しくは、『無菌性髄膜炎とは』の記事で紹介されています。

髄膜炎は、感染や発症自体は多くの人に可能性があります。原因となる菌によっては後遺症の危険が高くなるため、早期の適切な治療が重要です。

髄膜炎の症状

髄膜が炎症を起こすと、全身の倦怠感、激しい頭痛、悪寒、高熱、吐き気、嘔吐といった風邪に似た症状が起こります。とくに頭痛は特徴的で、かつてないほど強烈な痛みに苦しむ人も多く、子供の場合は泣き叫んでしまうほど。首筋の硬直も起こるため、下を向くなどの動作が難しくなります。

中にはウイルス性のように症状が軽く済む髄膜炎もありますが、進行するにしたがって、けいれんや意識障害も引き起こす場合も珍しくなく、原因に合った適切な処置が必要です。

けいれんや意識障害が出た場合、脳炎も併発している可能性があり、ダメージを負った脳は髄膜炎が完治した後もなんらかの後遺症を残します。

症状についての詳細は、『髄膜炎の症状』の記事で紹介していますので、ご覧ください。

髄膜炎の検査

髄膜炎の検査では、ウイルスなのか菌によるものなのかは髄液を採取して検査します。採取した髄液を一定期間培養した結果を見て判断し、細菌が検出されなかった場合は無菌性髄膜炎(ウイルス性髄膜炎)などを疑います。他にも採取した髄液からは細胞数、たんぱく量の増加具合や糖の減少具合も異常がないか見ます。ただし、ウイルス性の場合は糖の減少はみられません。

検査方法についての詳細は、『髄膜炎の検査方法について』の記事で紹介していますので、ご覧ください。

髄膜炎の治療

髄膜炎は細菌やウイルスなど、原因となる物質から異なっています。原因や症状ごとに合った治療薬を用いる必要があります。

・細菌性の場合

原因となっている細菌を特定し、もっとも効果的な抗生物質を6時間ごとに点滴もしくは経口投与しなくてはなりません。

・結核性の場合

結核菌によるものです。死亡例や難聴などの後遺症が多いため、早期かつ適切な治療が重要です。イソニアジド、リファンピシン、エタンブトール、ピラミナミドといった抗結核薬を一定期間使用し続けます。

・真菌性の場合

クリプトコッカスによるものが多く、治療にはアムホテリシンB を点滴、経口投与します。

・ウイルス性の場合

単純ヘルペスの抗体価上昇がみられるときはアシクロビルかビダラビンを点滴します。

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