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2016年05月24日

子育て社員と向き合う企業 (15) ヤマト運輸、女性配達員を増やした「バス停方式」とは

提供元: マイナビニュース

日本で初めて宅配というサービスを生み出し、現在もシェアトップを走り続ける宅配業界のリーディングカンパニー、ヤマト運輸。日本全国を網羅する「宅急便」を支える社員の数は約16万人。その巨大な組織で今、女性配達員が増え、特に子育て中の主婦たちが大きな戦力になっているという。

6万人いるセールスドライバー(宅配のほか、通販商品の決済や新しい荷物の配送を請け負う営業も行う社員)のほとんどが男性だったという同社がなぜ女性を積極採用しているのか。人事戦略部長の渡邊一樹さんに話を聞いた。

○集配効率を向上させるカギは「女性社員の活用」

女性配達員はなぜ増えたのか。その理由の1つとして、「バス停方式」と名付けられた配達方法の導入があげられる。通販業の伸びなどで荷物の取扱件数が増える中、再配達なく、いかにスムーズに荷物を届けられるかが同社の課題。在宅率の高い午前中に集中的に配達することを可能にしようと取り入れられた。

この方法は、セールスドライバーがあらかじめ決められた拠点(バス停と呼んでいる)に車を止め、荷物を下ろすと、そこからはフィールドキャストと呼ばれるパートタイム勤務の社員が台車や自転車で手分けして配達するというもの。おのおのが担当分をすべて配り終えると、また次の拠点で車と落ち合う。

これにより、セールスドライバー1人で回る数倍の量を短時間に集中して配ることができる。バス停は配送ルート内に複数決められており、通行量の少ない道路の路肩や駐車場が使われる。1つのバス停での荷下ろしが終わると次のバス停、また次のバス停と徐々に移動していき、配送エリア内をぐるりと1周するイメージだ。

「フィールドキャストは車の運転はせず、午前中に業務が終わるため、子どもが幼稚園や学校に行っている間だけ働きたいという子育て中の女性の積極採用につながっている」という。さらに営業所へ行くことなく、バス停に止まっている集配車に直接「出勤」できるため、自宅そばのエリアを選べば通勤時間が短くて済む。日常の生活圏内であれば土地勘もあるので、配達のスピードアップにもつながり一石二鳥だ。

女性のフィールドキャストは、ユーザーからの評価も高い。宅急便は運送業であると同時にお客さまに対面して荷物をお届けするサービス業でもあるため、「女性のきめ細やかさがよい」という声も届いているという。

○荷物の小型化で広がる女性社員の活躍の場

ここ数年、ネット通販やネットオークション、DM便などの普及で、配達にスピードは求められるが、荷物自体は小さく軽いものが増えている。またヤマト運輸の場合、同業他社に比べて営業所の数もセールスドライバーの数も多いため、「1人の担当するエリアはさほど広くない」と渡邊さん。集配車は2t程度の積載量で足り、軽自動車での配達も多い。住宅密集地や市街地など車を長く止められない地域では、新スリーターと呼ばれるリヤカー付き自転車を使うなど集配手段も増やしており、「バス停方式以外にも女性配達員の活躍するフィールドは広がっている」という。

集配以外にも営業所での持ち込み荷物の受付や仕分けスタッフ、電話での問い合わせや再配達を受け付けるコールセンター業務など、女性が活躍する職種は多岐にわたる。1日の営業時間が長いという側面から、ほとんどの業務はシフト制だ。毎日フルタイムでは勤務時間が長すぎる子育て中のママも、パートタイマーとして週2~3日、短時間から働くことができるので家庭と両立がしやすい。初めはパートタイムであっても、フルタイムへ勤務時間をのばしていくことが可能なので、子どもの成長とともに働く時間や働き方を変えたい女性にとって、魅力的な再就職先の1つといえるだろう。

次回は社員がライフイベントを迎えても、長く働き続けてもらうための具体的な施策についてお伝えする。
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