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2016年05月31日

子育て社員と向き合う企業 (16) ヤマト運輸、女性社員のキャリアアップには課題も

提供元: マイナビニュース

宅配業界のリーディングカンパニー、ヤマト運輸では、配達の効率化のために女性を積極採用している。子育て中の女性も多く抱える中、会社としてどのような育児支援を行っているのか。同社人事戦略部長の渡邊一樹さんに話を聞いた。

○パートタイム勤務でも育休取得が可能

社員数16万人のうち、半数以上がパートタイム勤務の社員という同社。そのため、パートタイムの社員でも育児休業を利用できるよう制度を変えた。渡邊さんは「スキルとノウハウを持っているパートタイムの社員には継続して働いてもらいたい。1度退職しての再雇用より、育児休業を取得してもらうほうが復職率の向上につながると考え、導入した」とその意義を語ってくれた。

さらに、フルタイム勤務の社員が利用できる短時間勤務制度も充実している。時短勤務は子どもが小学4年生終了時の3月まで可能。その上、1人の子どもに対して2回まで、分割して同制度を活用することもできる。「保育園入園のタイミングでフルタイム勤務が可能になっても、小学校入学で学童保育の延長がきかない場合、時短勤務に戻りたいという希望が多かった」とのこと。この制度があれば、「小1の壁」も不安なく乗り切れそうだ。

ライフイベントを迎えながら働くイメージがわかないという社員には「出産・子育てのためのハンドブック」という冊子を配り、先輩の体験談を社内イントラに掲示して、制度を活用してもらうための啓発も行っている。イントラネット内の「育児支援の部屋」というコーナーには男性への育休取得の働きかけや働き方の工夫についての記載、行政に申請できる各種給付金の案内などもあり、充実している。

○管理職へのキャリアプランを明確に

一方で課題もある。それは女性社員に向けたキャリアアップのサポートだ。セールスドライバー(宅配のほか、通販商品の決済や新しい荷物の配送を請け負う営業も行う社員)から管理職に昇進したいという場合、業務のイメージがしにくいため、キャリアプランを立てにくいとの声が多いという。「管理職になろうと思っても、仕事と家庭の両立を考えた時にやむなく断念をしてしまう例もあるので、そういったケースをなくしていきたい」と渡邊さん。キャリアアップについて、より具体的にイメージできるようなサポートをしたいとのことだ。

同社の女性役職者は全体の約2%で、人数でいうと70名ほど。子育てをしながら管理職として働く女性もいるが、決して多いとは言えない。管理職は労働時間管理の対象外となるため、自分の裁量で労働時間を決められるというメリットもあるが、一方で、成果主義のため結果を出さなくてはならないという厳しさもある。子どもの成長に伴い、家庭と仕事のバランスをどのようにとっていくか。モデルケースを提示するなどして、キャリアアップを目指す女性を増やしていきたいという。

ネット通販などの普及で、近頃は小さく軽い荷物が増えている。「女性でも働きやすく、さらにお客さまからありがとうと言われるやりがいのある仕事だと口コミが広がっている」と渡邊さん。女性社員が新たな働き手として友人を紹介してくれるようになったことも、予想外の効果として実感しているとのことだ。従来のように会社が求める時間に来てもらうだけでは、労働力不足の今、生き残っていけない。「男性の仕事」というイメージの強い宅配業界でも、女性側のニーズに合わせた幅広い働き方を提示するという方向にシフトしつつあるようだ。

【DATA】
従業員総数: 15万9,844名(うちフルタイム勤務の社員が43.7% パートタイム勤務の職員が56.3%)
社員の男女比: 66対34
平均年齢: 42.0歳
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