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2016年06月08日

産休・育休の定義を正しく理解してる? - 妊婦が知っておくべき労働基準法

提供元: マイナビニュース

●1児の場合、産休は14週間、育休は1歳までが原則
妊娠・出産は人生における大きなライフイベントです。働くパパ・ママにとっては、働き方についても考えなければならなくなるでしょう。「産休・育休っていつからいつまで? その間の給料は?? 」。そこで今回、妊婦が知っておくべき労働基準法を弁護士の篠田恵里香さんに分かりやすく教えてもらいました。

○産休は雇用期間・条件を問わない

まずは「産休」から見てみましょう。産休はその名の通り、「子供をうむための休業」のことで、大きく分けると2種類があります。まず、出産の前に休む期間を「産前休業」と言います。会社に「子供を出産するので休みます」と請求することによって、出産予定日の6週間前(双子以上の場合は14週間前)から、休業を取得することができます。

この出産後に休む期間が、もうひとつの産休にあたる「産後休業」です。そもそも法律では、出産翌日から8週間は仕事をさせることが禁止されているので、この期間が産後休業となります。ただ例外として、産後6週間経過した時点で「働いても大丈夫」という医師の判断があれば、仕事に復帰できます。

定義として、産休は「子供を出産するために必要不可欠な休業」です。そのため「育休」とは異なり、「雇用期間・条件」などの要件に関わらず、誰でも取得できます。

○育休は1歳6カ月までに延長できる場合も

では育休は何かというと、「子供を育てるための休業(育児休業)」のことです。育児休業は、休む予定日の1カ月前までに「休みます」と会社に伝えれば、取得することができます。育児休業の期間は、子供が原則1歳になるまでですが、例外的に、「両親がともに育児休業をするなど一定の要件を満たす場合は1歳2カ月まで」「保育園がなかなか見つからない等の事情があれば1歳6カ月まで」に延長できます。

育休は、会社に入ったばかりの人や、日々の勤務日数が少ない人は取得できませんが、次の(1)~(3)の要件を満たす場合は、取得できることになっています。

(1)1年以上会社に雇用されている
(2)子供が1歳になった後も引き続き雇用されることが見込まれる
(3)子供が2歳になるまでの間、労働契約の期間が満了し契約更新がなされないことが明らかではない

なお、期間の定めがある有期雇用やパート労働者であっても、同じように育休を取得できます。現行法では上記のようになっていますが、2017年1月1日より改正された育児介護法(育児休業、介護休業等育児または家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)が施行されます。改正法では、(2)の要件が廃止され、(3)についても2歳から1歳6カ月に緩和されることとなります。

逆に次のような場合は、残念ながら、原則として育休を取得できないことになります。

(1)雇用された期間が1年未満
(2)1年以内に雇用関係が終了する
(3)週の所定労働日数が2日以下
(4)日雇いである

「会社が忙しい時期に育休は取りづらい」などという声もよく聞かれますが、怖(お)じ気づくことはありません。お子さんを育てるための大事な期間ですし、法的に認められた権利ですので、会社にしっかり伝えることが大事です。なお、男性であっても女性と同様に育休を取得できますし、政府も「イクメン推進プロジェクト」を推し進めていますので、奥さんと旦那さんとで「育児の分担をどうする? 」と前向きに話し合いすることをオススメします。

ただし、産休・育休中は有給休暇と異なり、会社が休業中の給与を支払う義務はありません。「え? 産休・育休中は無給なの?? 」という声があるでしょう。そのために、各種制度が設けられています。続いては、出産・育児に関する各種制度についてご説明します。

●産休・育休中は無給!? 給付金制度の活用を
○出産時には1児につき42万円を支給

産休・育休中は会社が給与を支払う義務はありませんが、子育て支援に厚い会社であれば、「子育て支援制度」の手当が出る場合もあります。しかし、子育て支援制度を設けていない会社では、休業中の給与は支給されないことになります。「それじゃ子育てなどできないではないか! 」と腹を立てる心配もありません。出産・育児に関しては、休業中でも出産・育児に従事できるよう各種制度が設けられています。

まずは出産に関してです。健康保険等に加入している場合、加入されている保険から一時金等が支給されます。具体的には、「出産育児一時金・家族出産育児一時金(加入者と被扶養者が対象)」と「出産手当金(女性加入者が対象)」が支給されることになります。

出産育児一時金は出産費用の補助として支給される給付金で、1児出産につき42万円(在胎週数が22週に達していないなど、産科医療補償制度加算対象出産ではない場合は40万4,000円)が支給されます。双子以上の場合は、胎児数分だけ支給されます。出産手当金は、出産日(予定日後の出産の場合は予定日)の前42日(多胎妊娠の場合は98日)~出産後56日までの期間、「標準報酬日額×3分の2×支給対象日数」が支給されますので、相当手厚い手当ということができます。これらの制度はぜひ有効活用してください。

○育児休業給付金の取得の条件って?

育休中は、雇用保険による「育児休業給付金制度」を利用することができます。詳細は、公共職業安定所(ハローワーク)に相談いただくのが便宜かと思いますが、基本的には、継続的に雇用保険に加入している方は、育児休業の間、育児休業給付金を受け取ることができます。具体的な要件はおよそ以下の通りです。

(1)休業開始前2年間に月に11日以上×12カ月以上働いていたこと
(2)育休中に賃金の80%以上が支払われていないこと
(3)就業日数が月に10日以下(10日を超える場合80時間以下)であること

会社に入ったばかりだったり、会社からすでに給与を受け取っていたり、休業の日数が相当少ない場合であると給付金は受け取れませんが、大半の場合受給できる制度となっています。育児休業給付金の給付額は、「休業開始時賃金日額×支給日数×67%」となっています(休業開始から6カ月経過後は50%)。産休・育休中の社会保険料の免除等の制度もありますので、これらを上手に使いこなすことが得策ですね。

仕事と出産・育児の両立はとても大変なことですが、働くパパ・ママに優しい各種制度もしっかり用意されています。各相談窓口や弁護士などに相談しながら、安心して元気なお子さんをうんで、育ててくださいね。 

※写真はイメージで本文とは関係ありません

○筆者プロフィール: 篠田恵里香

東京弁護士会所属。東京を拠点に活動。債務整理をはじめ、男女トラブル、交通事故問題などを得意分野として多く扱う。また、離婚等に関する豊富な知識を持つことを証明する夫婦カウンセラー(JADP認定)の資格も保有している。外資系ホテル勤務を経て、新司法試験に合格した経験から、独自に考案した勉強法をまとめた『ふつうのOLだった私が2年で弁護士になれた夢がかなう勉強法』(あさ出版)が発売中。『ゴゴスマ -GO GO! Smile!-』(CBC/TBS)や『ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB』(文化放送)ほか、多数のメディア番組に出演中。ブログ
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