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2016年06月27日

「切迫流産」「切迫早産」の時にできる対応を産科婦人科医師に聞いてみた

提供元: マイナビニュース

妊娠中は、予測不可能なことが起こるもの。中でも心配なのは、流産や早産だろう。ちまたに聞く「切迫流産・切迫早産」とは、流産・早産に至る前の、「今にも流産(早産)になりそう」という状態を指す。果たして、そうならないための予防法や、なった時の対処法はあるのだろうか。順天堂大学医学部附属練馬病院産科婦人科長の荻島大貴先生にうかがった。

○初期は治療法なし!? 「切迫流産」とは

「今、妊娠○週目です」というのは産婦人科でよく聞く言葉だろう。流産・早産・適性の出産期は、この週数で定義されている。0~22週未満は流産、22~37週未満が早産、37~42週未満が分娩に適した時期となる。

22週未満で出産した場合、赤ちゃんは子宮外で生存することができないため、流産となってしまう。切迫流産(流産の危険がある状態)の症状は、少量の出血や下腹部痛など。すでに流産している場合は、多量の出血や下腹部痛が起こることがあれば、無症状のこともあるなどさまざまだ。

流産は、実に約15%もの頻度で起こるとされている。その中でも初期に起こるものの原因は、母体ではなく胎児側にあることが多い。例えば、赤ちゃんの染色体異常などだ。「内科合併症の一部を除き、初期に起こる流産の予防・治療法はありません」と荻島先生は言う。この場合、いわゆる「お家で安静」の有効性も認められていないのだそうだ。

お母さんは、「仕事を休んで家にいれば流産しなかったかも」と、自分を責めてしまうかもしれない。しかし、休んでいても仕事をしていても、流産することはある。もしも初期に流産してしまったとしても、それはお母さんのせいではないと覚えておきたい。また、16~22週の切迫流産の場合は、病院での治療により妊娠継続が可能なこともある。

○「切迫早産」は早期診断が重要

一方、早産は22~37週未満に妊娠が中断してしまうこと。産まれるといっても、赤ちゃんは子宮外で生活するには未熟なため、多くは亡くなってしまうという。生きることができても、特に早い時期での出産になればなるほど、後遺症などが起こるリスクが高くなる。「それを避けるためには、早産の予防・早期診断が重要」と荻島先生は言う。

切迫早産(早産の危険がある状態)の症状は、下腹部痛や少量の出血、破水など。これらの異常を感じたら、すぐに産婦人科を受診することが予防へとつながる。検査で異常が確認された場合、管理入院が必要になることもある。その場合は、子宮の収縮抑制剤を投与するなどの対処をし、できるだけ分娩に至らないようにするという。

早産の赤ちゃんが生きられない理由のひとつは、肺がまだ成熟していないことなのだそう。早産になりそうな場合は、ステロイド剤の投与により、赤ちゃんの肺を急ピッチで発達させて誕生後に備えることもあるという。また、35週を過ぎればある程度肺が出来上がっているため、必要であれば迷わず出産させると荻島先生は言う。

○赤ちゃんを守るためにできること

一般的に早産の原因は子宮内に菌が入り込むこととされているが、研究レベルでは、腸内細菌のバランスが関与しているという。菌というと、「セックスで感染させてしまうかも」と思うかもしれないが、「妊娠中の性交渉は問題ありません」とのこと。また、早産のリスクを上げる要因としては、ストレス・喫煙・やせすぎなどもある。赤ちゃんを守るために、自分でできることがあると知っておきたい。

※本文とイラストは関係ありません

○監修者プロフィール: 荻島大貴
1994年順天堂大学医学部卒業、2000年同大学大学院卒業。現職 順天堂大学医学部付属練馬病院 産科婦人科診療科長・先任准教授。日本産科婦人科学会専門医・指導医、日本臨床細胞学会細胞診専門医、日本婦人科腫瘍学会専門医・指導医・評議委員、日本がん治療認定機構がん治療認定医、日本周産期・新生児学会周産期専門医、母体保護法指定医。練馬区を中心として城西地区の婦人科がんの診療と周産期医療を行っている。

○筆者プロフィール: 木口 マリ

執筆、編集、翻訳も手がけるフォトグラファー。旅に出る度になぜかいろいろな国の友人が増え、街を歩けばお年寄りが寄ってくる体質を持つ。現在は旅・街・いきものを中心として活動。自身のがん治療体験を時にマジメに、時にユーモラスにつづったブログ「ハッピーな療養生活のススメ」も絶賛公開中
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