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2016年07月13日

ボスママはこうして作られる--心理学者が解く、ママカーストができる仕組み

提供元: マイナビニュース

持ち物や住んでいる場所、夫の年収などが自分のスペックとしてさりげなくチェックされ、階級が決まってしまう「ママカースト」。なぜ、ママの間で階級社会ができあがってしまうのだろうか。神奈川大学人間科学部教授で心理学者の杉山崇先生に話を聞いた。

○ママカーストはなぜできる?

主に幼稚園などで出現しがちなママカースト。杉山先生によれば「ママカーストは、送迎や行事にからんで毎日ママたちが顔を合わせる中で、コミュニティーができあがることでうまれやすい」とのこと。そういう意味では、子どもを遊ばせる公園や児童館、習い事などの特定の場所でも、頻繁に同じメンバーが集うことでカーストが出来上がっていくことがあるそうだ。

「そもそも人間は本能的に上下関係を作りたがるものなのです」と杉山先生。昔からさまざまな階級社会は作られてきたが、最近はママたちの上下関係が「ママカースト」という言葉で顕在化されるようになってきた。「生きるためには自分が優位な方が当然いいので、ママ階級の上の方に自分がランク付けされると気持ちいいと感じるように人間はできています」と杉山先生は続ける。

また女性の集団で起こるママカーストの場合、上下関係が頻繁に入れ替わるという特徴もある。自分が下の階級にいると感じている場合、ささいな刺激で上の者を引きずり下ろすような行動に出やすいのだという。その争いの中で「ボスママ」「ミドルクラスママ」「下位層ママ」という階級がうまれるのだ。

かつて外で狩りをしていた男性は、命がけの中で上下関係を気にしていると、生死に関わる。そのため上下関係が出現したとしても年功序列など分かりやすい形で安定していた。一方、女性は少ない資源をやりくりし、より生命力の強い優秀な男性を獲得しようと必死で、常に上下関係に敏感だった。時代は変わり、男女の役割分担のあり方も変化しているが、このような女性同士の関係性は形を変えながら、綿々と受け継がれてきたものとも言えるそうだ。

○思考が"退行"することでボスママになりやすい

それでは、このような階級社会の中でボスママに君臨しやすいのはどのような人なのだろうか。これについて杉山先生は「虚栄心が強い人、子どもっぽい人です」と断言した。上位層のママの中には、子どもに寄り添って子育てをするうちに、思考が"退行"していると思われる人がいるという。

ある意味で「周囲が何でも言うことを聞いてくれる」という状態にある乳幼児を育てていると、親は、子どものやることなすことを受け入れていくために、積極的に子ども目線を持つ必要が出てくる。そのような状況にどっぷりとつかることで、思考がそのまま子どもっぽくなるママも少なくないのだそうだ。そのようなボスママはカーストの下位層に対して、連絡をあえて回さなかったり、仲間はずれにしたりするなど、子どもっぽい嫌がらせをしがちなのだとか。

さらにやっかいなのは、このような階級社会にはなかなかあらがえないということだ。現代のママカーストで上位層のママが持っている大きな特権の1つは「メンバーの抽出とその決定権」。一度のけ者にされてしまうと、(1)ママ友どうしの会話についていけず、みじめな気持ちになる、(2)親子のお出掛けで誘われなかった場合、わが子に対しても申し訳ない気持ちになる、(3)無理してでもボスママのお誘いを断るわけにはいかなくなっていくなどといった過程を経て、いつの間にかカーストに組み込まれてしまうという。

カーストに巻き込まれていることがわかったら、そこでやみくもにあがいても絡み取られていくだけ。ケースによって解決策は異なるが、ママ友の関係性について見直す機会と捉えてみてもいいかもしれない。

※写真はイメージで本文とは関係ありません

○杉山崇先生プロフィール

人を幸せにしたいという思いから心理学研究者の道に。神奈川大学人間科学部教授として教鞭をとる傍ら、臨床心理士の見地から心の悩みの相談を受ける。また、心理相談センター所長として後進の育成に従事している。一級コンサルティング技能士の資格を持ち、社員のメンタルヘルス対策を考える企業の相談にも対応。

著書に『読むだけで、人づきあいが上手くなる。』『グズほどなぜか忙しい!』他多数。近著『「どうせうまくいかない」が「なんだかうまくいきそう」に変わる本』。講演、TV出演等で心理学の可能性を広げている。
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