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2016年09月09日

食事にも注意すべき? 妊娠高血圧症候群の治療と予防方法

提供元: マイナビウーマン

食事にも注意すべき? 妊娠高血圧症候群の治療と予防方法

尊い命を授かって、愛おしい我が子に早く会いたい! と願う一方で、妊娠中はトラブルがいっぱい。何の問題もなく、何の心配もなく出産を迎えられる人はごくわずかなのです。そんな中で気を付けなくてはならない疾病の一つが「妊娠高血圧症候群」。重症になると危険なこの病気、どのようにして予防すべきかお伝えします。

妊娠高血圧症候群とは?

妊娠高血圧症候群とは、「妊娠20週以降、分娩後12週までに高血圧が見られる場合」または「高血圧にタンパク尿を伴う場合」をいいます。

※高血圧とは、収縮期血圧(最高血圧)140㎜Hg以上、または拡張期血圧(最低血圧)90㎜Hg以上のこと。

以前は「妊娠中毒症」と呼ばれていましたが、2005年4月より現在の「妊娠高血圧症候群」に変わり定義も見直されました。

妊娠後期になると、お腹の赤ちゃんに栄養の基になる血液をたくさん送るために、体内の血液量が非妊娠時に比べ1.3~1.5倍になります。その為、妊娠していないときに比べ、妊娠後期の血圧は誰でも多少は高くなるのが特徴です。しかし、何らかの要因で血圧が極端に高くなってしまうと、さまざまな合併症を引き起こし、母子ともに危険な状況に陥ることがあります。これが、妊娠高血圧症候群なのです。

妊娠高血圧症候群の原因

妊娠高血圧症候群の原因について、諸説は色々ありますが、現段階においてもハッキリとしたものは分かっていません。

最も有力視されている説は「妊娠15週目までに胎盤の血管が通常とは違う作り方をされてしまう」という説です。妊娠が成立した時から、体内ではより多くの栄養(血液)を赤ちゃんに流そうと血管の壁を一度壊して新しい壁を作り直そうとする仕組みがあります。妊娠高血圧症候群では、その作り直しが不十分になってしまうことによって血管の壁に問題が起こってしまいます。血液が流れづらい状況なのにもかかわらず、赤ちゃんに栄養を送ろうとすることにより、血管に圧力がかかってしまい、高血圧が起こってしまうのではないか……という説がありますが、あくまでも研究段階での話です。

もともと肥満体系の人や、強くストレスを感じやすい人なども発症しやすい傾向がありますが、実際は予防できない病気です。なので、誰がいつ発症してもおかしくありません。もともと血圧が高くなりやすい人は、高くならないようにしっかり予防しながら生活をすることをお勧めします。

妊娠高血圧症候群の主な症状

妊娠高血圧症候群が悪化すると、頭痛、耳鳴り、かすみ目等の症状が出たり、けいれん発作を起こす場合もあります。高血圧になってしまうことで血圧が収縮し、胎盤に送られる血液量が不足してしまい、胎児の発育に遅れが出てしまうなどの問題も起こってしまいます。

妊娠高血圧症候群は医師の診断によって決まりますが、どのような症状が診断基準になるのでしょうか?

むくみ

分かりやすい自覚症状として「むくみ(浮腫)」があります。妊娠高血圧症候群が、まだ「妊娠中毒症」と呼ばれている頃は、妊娠中期、後期のむくみも問題とされていました。しかし、名称が「妊娠高血圧症候群」に変わる時、妊娠すると病気の有無にかかわらず身体がむくみやすく、全妊婦の30%は感じる症状なので妊娠高血圧症候群の特徴的な症状ではないと判断され、項目から外れたのです。しかし、「高血圧を伴うむくみ」は要注意になりますので、安易に「むくみ」だけで判断しないようにしましょう。

タンパク尿

妊婦健診の際に、必ずあるのが「尿検査」。検査が終わった後に母子手帳にマイナスとプラスで記載されます。毎回、大丈夫かな……とドキドキする検査ですが、タンパク尿のみであれば、ママもお腹の中の赤ちゃんにもさほど影響が少ないので、判断基準には含まれません。しかし、「高血圧でタンパク尿」の場合は、腎機能の低下が考えられるので注意が必要となりますので、タンパク尿を出さないように心掛けることも大切です。

高血圧

妊娠高血圧症候群の一番の判断基準は「高血圧」です。高血圧がみられるかどうかが絶対条件。妊娠20週以降にはじめて高血圧になり、産後12週までに正常にもどる症状を「妊娠高血圧症候群」といい、さらにタンパク尿を伴うものを「妊娠高血圧腎症」といいます。

また、出産までは何ともなくても、分娩の際に身体に負担がかかってしまい発症するケースも考えられるため、分娩が終わっても血圧や尿検査の検査をし、経過観察していきます。

妊娠高血圧症候群の治療方法

今だに原因がハッキリとしない「妊娠高血圧症候群」。発症してしまうと、妊娠している限りは完治しません。「これ以上悪化させないこと」というのが治療の根本なのです。では、「妊娠高血圧症候群」を発症してしまったら、どのような治療がなされるのでしょうか? また、お産は無事に迎えることができるのでしょうか?

治療方法は?

一番の効果のある治療は「安静」です。

人間は動くと血圧は上がり、おとなしくしていると血圧は下がるものです。妊娠高血圧症候群の場合は、通常の状態が高血圧ぎみになっているので、さらに身体を動かしてしまうことによって、より血圧は上昇してしまいます。なので、妊娠高血圧症候群と診断されたら、まずは「安静」に過ごすことが第一です。安静にすることで血圧の上昇が抑えられるので、胎盤にも十分な血液が供給され、あかちゃんの発育も安心です。軽症の場合は自宅安静、重症の場合は入院しての治療となります。

また、食事の管理も大切になります。塩分の量は控えめに。水は飲みたい分だけ飲んで構いません。

経膣分娩? 帝王切開? お産はどうなる?

妊娠高血圧症候群をは発症してしまった人のお産が、経膣分娩になるか帝王切開になるかはその時々によります。高血圧がひどく、赤ちゃんの心拍が減ってしまったり、胎児仮死など赤ちゃんにトラブルが生じてしまう場合は帝王切開になります。経膣分娩の場合も、分娩中に子宮口がなかなか開かず、お産が進みづらかったりすると、陣痛のストレスで血圧が上昇してしまう恐れがあります。そうすると、赤ちゃんの心拍が下がってきてしまう……などの場合もあって、緊急帝王切開に切り替わることもあります。

また、お産が無事に終わったからといってすぐに血圧が正常に戻り、体調が改善するわけではありません。産後1~2週間で戻る人もいれば、1カ月以上長引く人もいます。

また、初産で妊娠高血圧症候群を発症した人は、次回の妊娠でも発症する可能性が高く、妊娠・出産に関わらず将来的に生活習慣病を患ってしまう可能性があるので、その後の生活でも注意が必要となります。

妊娠高血圧症候群の予防方法と食事

まだ、はっきりとした発症の原因が解明されていない「妊娠高血圧症候群」ですが、発症しないための「予防」はできるのでしょうか? また、どのような「予防」をしていけば良いのでしょうか?

生活習慣を見直そう

妊娠中の体重の増えすぎも妊娠高血圧症候群につながってしまいます。食事のカロリーを気を付けるものもちろんですが、規則正しい生活や、適度な休養と運動を意識したメリハリのある生活を心がけましょう。また、最近は働く妊婦さんも多いですが、忙しい仕事をこなす中でストレスがたまってしまうことで血圧が上がりやすくなってしまいます。仕事をしていない妊婦さんも同じことです。「ストレス」をため込まず、疲れたら休む、無理をしないが大切です。上手に気分転換をしながら、リラックスした日常を過ごすことが、妊娠高血圧症候群の予防の一歩になります。

体調管理はしっかりと

妊娠高血圧症候群に怖いところは、全くの自覚症状がないうちに病状が進行し、ある日突然発症することもあります。なので、日常に小さな体調の変化にも気を配っておく必要があります。そのために、まずは定期検診をさぼらずしっかりと受診することが大切です。健診で「血圧がいつもより少し高め」と言われたら、塩分とカロリーを抑えた食事を摂るようにしましょう。体重の変化や尿の量などは自分でチェックできるので、自分の身体をしっかりと見守っていてあげて下さい。

食生活を見直そう

一番大切なのは食生活です。まず、やはり気をつけるべきは「塩分」です。塩分は身体を健康に保つためにも欠かせないミネラルですが、摂りすぎてしまうことで高血圧につながってしまいます。日本人は一日平均12gの塩分をとっているといわれていますが、妊娠中の塩分量は一日8g程度を目安にしましょう。つまり「いつもと同じ味」から「いつもより、少し薄めの味」を意識してみるのです。

調味料に含まれる塩分量の目安です。

■塩:小さじ1……塩分 約6g

■有塩バター:大さじ1……塩分 約0.2g

■薄口醤油:大さじ1……塩分 約2.9g

■米みそ:大さじ1……塩分 約2.2g

■ウスターソース:大さじ1……塩分 約1.5g

■トマトケチャップ:大さじ1……塩分 約0.5g

■マヨネーズ:大さじ1……塩分 約0.2g

上記をみて分かるように、塩や醤油を使うよりも、バターやトマトケチャップ、マヨネーズを使う方が塩分量が少なくすみます。急に塩分量を控えてしまうと、何となく味気なく感じてしまうので、トマトケチャップやマヨネーズのように香りの強い調味料をうまく使ったり、お酢やレモンの酸味を効かせたり、しょうがや唐辛子などのアクセントをつけると、塩分控えめでも美味しく食べられます。

また、外食に出かけた際も、ラーメンなどの汁物は汁を残したり、ハムやソーセージなどの加工品は塩分量が多いので避ける……など、意識してメニューを選ぶようにしましょう。

まとめ

「妊娠高血圧症候群」はいつ、誰にでも起こりうる病気です。しかも、母体だけではなくお腹の中の赤ちゃんの命までも脅かしかねないとなれば、知れば知るほど怖くなりますね。ただでさえ、大きくなっていくお腹が苦しかったり、歩き辛かったりと大変なことは沢山あると思います。けれど、自らのお腹に尊い命を宿し、「赤ちゃんとママ」が一つでいられる時間はほんの一瞬です。妊娠中に起こりうる疾病を他人事だと思わずに、日常生活の中でできることを、ひとつひとつやってみましょう。その意識の積み重ねが、楽しい妊婦ライフの秘訣ではないでしょうか。

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