camilyを便利に使おう

3つの質問に答えて、
自分にあった記事リストにしよう

会員登録はいりません

  • 1
  • 2
  • 3

2016年08月05日

育休中ママ必見!気になる “保活”のホントのところをお話します(イベントレポート)

提供元: laxic

育休中ママ必見!気になる “保活”のホントのところをお話します(イベントレポート)

2016年7月29日、育休中もしくは保育園入園を希望しているママを対象に、仕事も育児も自分らしく楽しみたいワーママ&ワーパパのためのWEBメディア「LAXIC(ラシク)」と働くママとパパ、家族の気持ちを楽にするサイト「camily(キャミリー)」が共催し、「育休中ママ必見!気になる “保活”のホントのところをお話します」を、渋谷ヒカリエ内にある株式会社medibaで開催いたしました。

お子さんが段々と大きくなってきて、働いていた職場に復帰したい、新しく仕事を始めたいというママたちにとって「保活」は頭の痛い問題ではないでしょうか? 特に都市部では待機児童問題が深刻な状況にあるといわれています。

保活はいつからするもの? どうやって、何をしたらいいの? など、保活についてのさまざまな実態を、杉並区、世田谷区で待機児童問題に取り組むスペシャリストの方々よりお話いただきました。「保活」についての熱い議論が交わされた様子をレポートします。

参加ママたちのリアルな保活の現状


まず、このイベントに参加くださったママたち一人ひとりに、現在どんな保活をしているか、お2人に伺いたいことなどを話してもらいました。小さいお子さんを抱っこしたママ、これからママになる妊娠中の方からたくさんの意見が出たのですが、その中のいくつかを紹介します。

Tさん:杉並区在住

私の職場は育休を最大3歳まで取れるので、現在育休中です。主人が海外で仕事をしているため、私と娘で日本と海外を行ったり来たりの生活で、なかなかゆっくり保活ができない。保活のヒントやコツを知りたいです。

Sさん:渋谷区在住

周りから保活について、ネガティブな意見しか聞かないので、まだ保活を始めていません。

Hさん:世田谷区在住

認可保育園を20園見学しましたが、希望に合った園はたったの1園。無認可はまったく希望にあったところがなかったです。私の希望が高いのでしょうか…

Yさん:杉並区

上の子のときは、はなっから認可は無理だろうと思い、最初から認証に。そこに1年通い、幸い1年後に認可に移れたんです。できれば下の子も同じ認可に入れたいと思っているのですが、きょうだい枠でもなかなか入れないのが現状のようです。

Yさん:調布市在住

先週から産休に入り、保活を始めました。いろいろ調べているんですが、空きがありそうな認証を見つけても、2~3歳までしか預かってくれない園も。正直、これってどうなの?そのあとどうしたらいいの? また新たに保活しなきゃいけないの? と思ってしまいます。

保育園は増えているのに待機児童が減らない!?


次に、杉並区、世田谷区で待機児童問題に取り組むスペシャリストのお二方に、それぞれの区の保育園や待機児童などの現状についてお話していただきました。まずは、2013年に「杉並保育園一揆」の代表をされ、現在同じ杉並区で「こどもコワーキング babyCo」を運営し、杉並区の多くのママたちの保活相談にのられている曽山恵理子さんに、杉並区の現状について話していただきました。

3歳の壁とは?

日本全体で見ると少子化といわれていますが、東京では子どもの数が増えているんです。平成20年~25年の間にはなんと26,000人も増えている。これは、リーマンショックなどの影響で、地方に就職できる環境がなく、都心に出る人が増えた影響といわれています。そしてそういう形で上京して、都心でパートナーを見つけて結婚する人が増えたため、核家族も増えてきています。東京都内で90%、杉並区では95%という高い割合を占めています。

また、杉並区の赤ちゃんの数は、平成18年度を例に見ると、0歳児が3,532人、1歳児が3,553人なんですが、2歳児は3,509人に減るんですね。なぜか2歳の子どもの数が減っている。これは、杉並区の保活の現状があまりにも大変なので、2歳までにほかの区などに転出している、ということを示しています。杉並区は小規模保育の0~2歳までの保育室はあるんですが、3歳で入園先が確保できずに仕事を辞めたり、ほかの区に転出する、という現状があるんです。これを「3歳の壁」といいます。

ただ、3歳の壁で子どもの人数が減少するんですが、小学校入学のタイミングで教育環境を求めて杉並区に転入してくる方も多い。なんだかいびつな人口構造になっているな、と感じています。

ママたちの声で25園増加!

杉並区では子どもの数も増え、共働きの割合も増えています。にもかかわらず、保育園の整備が追い付かず、待機児童の割合が増えてしまいました。しかし、平成25年までに認可外保育園を整理することで、待機児童解消を進めてきました。平成23年~25年の3年間では3園しか認可保育園は増えていませんが、平成26~28年の3年間では、25園もの認可保育園が増えています

ここまで増えたのは、ママたちが区役所に直訴したり、署名運動をして声をあげたからなんです。

潜在待機児童ってなに?

世田谷区の待機児童の数が1,198人に対して、杉並は136人なんです。数だけみるとかなり少ないですよね。

でも、この数ってどうなんでしょう、と。「潜在待機児童」という言葉はご存知でしょうか。
「認可には入れなかったけど、認証には入れた、あるいは無認可に入れた」「認可に入れなかったから、育休を延長できた」あるいは「特定の保育園だけを希望している(例:どうしても兄弟で同じところに入れたい、家の近所の保育園がいいなど)」というケースは「待機児童」には含まれない、これが「潜在待機児童」なのです。なので、待機児童の数だけを追うのは、正直疑問に感じています。実際に認可に入れていないパーセンテージだけでいうと、杉並区は目黒区に次いでワースト2位なのです

認証や無認可に入れたら、なぜ「待機児童」と呼ばないのか、すごく不思議ですよね。行政が補助を出している保育施設に入園できているんだから、認可保育園にこだわっているわけじゃないよね、というのが行政(自治体)の言い分のようです。

幼稚園という選択肢

認可、認可外のほかにも認可幼稚園というのがあります。幼稚園って13時くらいに子どもが帰ってきちゃうし、夏休みがあるというイメージがあり、フルタイムで働くママにとっては子どもの預け先の候補にはなりにくい。しかし、認可幼稚園の中でも、夏休みもしっかり預かってくれて、かつ普段の延長保育も充実しているものもあるんです。ただ、杉並区の場合そういう幼稚園は40園中たったの7園だけ。その7園に対し、「保活」ならぬ「幼活」をするわけです。それもまた激戦になっていく。杉並区はまだまだ抽選ではなく、先着順が根強く残っていて、願書を入手するためにパパやママが2日前から並ぶところもあるほど「幼活」が激化しています。

いろいろな場で情報収集を!

では、実際に保育園や幼稚園に関する情報はどこにあるのか? というと、やはり自治体(行政)の出している情報にあたるのが一番いいと思います。杉並区の場合は自治体で入手できる「杉並区保育施設ガイドブック」や、自治体のサイト内の「杉並区の保育ナビ」で見ることができます。ただ、産後すぐの頭がボーッとした状態で細かい字を読み込むのは厳しいと思うので、今日のイベントようなオフラインの場で話を聞くこともとても大切だと思います。

私自身個別で相談を受けたりもするのですが、保活の交流会としてランチ会をしたり、イベントをしたりもしています。子どもが同じ月齢同士のママと話すことも大切ですが、少し先輩のママの話を聞くと有益な情報が得られます。

また、実際に入園している人の話ってなかなか聞く機会がないので、育休中に児童館などに行って、上のお子さんが保育園に通っているママを見つけて話を聞くもいいですね。

できれば「今すぐ入園したい」とアピールすること

自治体に相談するときなどに、「来年の4月に入園したいんですけど」といってしまうと、「じゃあ来年4月でそんなに切羽詰まってないね」というふうに判断されてしまうんです。なるべく「今すぐ入りたいんです」といって、やっと1年半後に回って来る、杉並区はそんな状況なんです。「どうしても復帰しなければいけない、今すぐ入りたい!」という姿勢を強くみせたほうがいいと思います。

あとは、職場の育休延長制度、職場内保育施設があるかなどの確認も、今一度しっかり行ったほうがいいと思います。

保育園を作っても作っても追いつかない!

次に、待機児童が全国で最多と言われる世田谷区で区議員をされ、保育園の待機児童問題に力を入れられている佐藤美樹さん(世田谷区議)に、世田谷の現状について話していただきました。

世田谷区は現在待機児童数が1,198人、4人に1人が認可に入園できていない状況です。

少子高齢化の時代といわれていますが、世田谷区は「団塊のジュニア」と呼ばれる小さい子どもを持つ30代~40代の人口が突出的に多いために、保育園の申込者数が増えているといわれています。

今はとにかく保育園をどんどん増やしていくしかなので、新設保育園を作っているところです。しかし、この4月で1,259人分の定員を増やしたのも関わらず、待機児童解消にはまったく及ばない。もっとスピードをあげていかないといけない、というのが現状です。

男性の育休取得率をあげるべき

世田谷区が待機児童解消対策として国に求めたことのひとつに、「もっと育休を取りやすい、あるいは育休を延長しやすい社会に」ということがあるんですが、結局育休を取ってるのってほぼ女性ですよね。それって「女性が仕事を離れれば待機児童が減るじゃない」という発想なの? と、非常に疑問に感じます。育休を取りやすくするということであれば、男性の育休取得率をあげるようにしてほしいと思います。たとえば、夫婦で1年半~3年育休を取る、とか。

世田谷でも「潜在待機児童」は増えている

世田谷では、自治体から補助の出ていない、また自治体の指導・監督義務のない無認可、いわゆる「ベビーホテル」に入っている人たちに、今年から上限2万円の利用料補助を出すようになりました。それまで待機児童としてカウントされていた「ベビーホテル」に入れている人たちが、自治体から補助をもらえることになったため、「待機児童」とみなされなくなったわけです。曽山さんがおっしゃっていた「潜在待機児童」が世田谷でも増えているのです。

ひとつの保育園・幼稚園だけではなく、組み合わせで乗り切る

私の子どもは今、年長なのですが、3歳から預かり保育のある幼稚園に転園しました。いわゆる「3歳の壁」で、もう一度保活(幼活)をしたわけです。でも、幼稚園だけでは時間が足りないので、その幼稚園と連携している認証保育やホットステイ(一時預かり)、ファミリーサポートを組み合わせて利用しています。そういう乗り切り方もあるのかな、と思います。

園選びの基準って? 最終決断はママの直感が大切!?


最後に、参加したママたちの質問や疑問に、曽田さんと佐藤さんが自分の経験も踏まえながら、丁寧にわかりやすく答えてくださいました。その中から、質問の多かったものを紹介します。

何を基準に園選びをすればいいの?

曽山さん:発熱時の対応など、園によって違いがある場合などもありますが、、保育園は決して「商業サービス」ではないんです。‟子育てのパートナーとして子どもをお願いできるか″。これが選ぶポイントなのではないでしょうか。保育園だって保育士さんだって、すべて完ぺきではない。でも、その中で譲れないポイントを自分で考えてほしいと思います。

たとえば、「仕事が忙しいので、長い時間預かってくれるところ」「園庭が広いところ」など。あるいは消極的なポイントですが、見学にいったときに「床に哺乳瓶が転がっていて、衛生的にダメ!」など(笑)

保育士さんが保育をしているときの、子どもたちの表情や様子をチェックすることも大切ですね。みんな楽しそうでハッピーな雰囲気って大切だと思います。そういうママ自身のカンって意外と当たるんです。

佐藤さん:見学に行ったときに、園長先生の人柄や、説明を聞いているときの自分の子どもの様子などをチェックしてみてください。子どもが泣きっぱなしとかだったら、その時点で雰囲気が合わない可能性もあります。

また、認可・認証・認可ママの保育士さんの在籍年数が書いてある資料があるのですが、それをチェックするのもいいと思います。在籍年数が長いということは、そこでハッピーに働いている証拠。無認可は在籍年数を表示していないところがほとんどなので、いつから開園しているかを確認するといいと思います。無認可って、つぶれるところはすぐにつぶれてしまいますが、長くやっているということは、それだけ需要があるということなので、安心につながります。

認可や無認可以外で預かってくれるところはあるの?

曽山さん:お金はかかってしまいますが、シッティングサービス付きのシェアオフィスを利用したり、一時保育をつないでしのぐ、高くても認可外に入れる(たとえば月10万でも、非常に質が高く子どもに合った保育園の場合も多い)、などでしょうか。

佐藤さん:世田谷区には現在公的な補助の出ない「ベビーホテル」が112カ所あります。

また、ホットステイ(一時預かり)を利用したり、認可保育園の中にも一時預かりをしてくれる園もあるので、自治体のサイトなどで調べてみてほしいと思います。

妊娠中にやっておくべき「保活」とは?

曽山さん:保育園の情報をリスト化しておくといいと思います。受け入れ人数や定員などの数値的な情報だけでなく、家からの距離や、見学に行ったとき感じた雰囲気や先生の対応なども。仕事だと思ってやれば、そんなに負担に感じないかも(笑)

そして、これをぜひパパにやっていただきたい! パパにも保活を経験してもらういい機会になると思うんです。

佐藤さん:パパの方が、保育園探しで躍起になっているママより客観的にリスト化してくれそうです。エクセルの表作りもパパの方がうまいかもしれない。そうやって、積極的にパパも保活に巻き込んでいきましょう!

曽山さん:あとは、妊娠中にとにかく保育園をたくさん見て回ることです。認可は1~2園回れば、雰囲気はだいたい同じでわかると思うので、認可外や私立を中心に回ってみてほしいと思います。

早生まれは入園に不利?

曽山さん:「早生まれが不利」という話から少しそれるかもしれませんが、1歳前後って、月齢的にもウィルスをたくさんもらってしまう時期。入園してすぐ病気をもらいまくるより、もし3歳まで育休を取れるなら、子どもの身体にとってもいいのかな、とも思います。でもそれは、もちろんママの職場の環境や、自身の家庭的あるいはキャリア的判断によります。

子どもが0歳児で保育園に入ると、とにかく熱を出しやすく休みがちになる場合が多いということも含め、どういう形がベストなのか、家族で話し合ってみてほしいと思います。

佐藤さん:私の子どもも3月生まれなんですが、この「早生まれ不利」に対して、エントリーシートで加点があるといいとつくづく思います。でも、「早生まれ」加点があったら、そうでない人が不利になってしまう…難しいですね。

早生まれの場合は、0歳のうちに認証に入れて週3くらい利用し、1歳になった時点で認可に移るのがいいと思います。

曽山さん:そうなんです、育休中でも認証は入れるんです! 利用料を払って籍を入れておく、週5預ければ自治体から補助も出ますし。認可に移って本格的保育園デビューする前の、長めの慣らし保育にもなる、というメリットとも考えられませんか。

保活はゴールではなく、「両立生活」のスタート!


「保活」を取り巻く環境や状況は、区あるいは市によって違いはありますが、どこも厳しいことには変わりありません。そんな厳しい状況の中、今回のイベントに参加していたママたちは、アンテナを張り巡らせてさまざまな情報をキャッチしながら保活を頑張っているなぁ、と実感しました。

そして印象的だったのは、曽山さんの「保活を頑張ることはとても大切なこと、でも保育園に入ることがゴールでない、そこからが「両立生活」のスタートなんです。子育ては20年間という長期プロジェクト。長いスパンで考えてほしい」という言葉。そして佐藤さんの「せっかく皆さん住民税を払っているのだから、もっと自治体のやっていることに関心を持っていただいて、意見をたくさんぶつけてほしい。それが行政を動かすことにつながるんです」という心強い言葉。

「保活」はもちろん、そこから新たにスタートする「両立生活」を乗り切るために、自治体や今日のようなイベントなどをうまく活用していきたいですね。

ライター 田崎美穂子
元大学出版会編集者、大学生向けのテキスト編集を担当。小学校5年、3年、1歳児の母。ママ友ネットワークを駆使した共感できる記事を執筆

他の記事を読む

子育ての記事

    ©camily 働くママとパパの仕事と育児をもっと自由に