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2016年10月06日

【働くママが会社を変える!あなたの会社に在宅勤務を導入する方法(5)】在宅勤務。でも、やっぱりかなり不安なんです

在宅勤務は、子育て中のママはもちろん、働くすべての人に優しい、将来絶対に必要な制度だということをお話ししてきました。しかし「もし自分が在宅勤務をすることになったら」と考えると、さまざまな不安がでてきます。 今回はこれから在宅勤務で働く人が感じがちな不安についてお話しします。

在宅勤務のよくある不安4つ

 在宅勤務を導入するとなったとき、働く人からは、よくこんな不安が出てきます。

1.評価(キャリアロス)に対する不安
働いている姿が上司には見えないため、いくら働いても仕事ぶりが評価されずに、キャリアロスしてしまうのではないかと不安になる。
2.時間管理に対する不安
着席と離席の様子が伝えにくいため、ちゃんと働いているのにサボっていると思われないように、がむしゃらに働き過ぎてしまうのではないかと不安になる。
3.オンオフの切り替えに対する不安
会社に通勤するほうが気持ちの切り替えができる。家で1人で仕事をしていると、サボってしまうのではないかと不安になる。
4.仕事内容に対する不安
自分の仕事は会社でないとできないのではないか、在宅でできる仕事が少ないのではないかと不安になる。

1.評価(キャリアロス)に対する不安

まず、評価(キャリアロス)に対する不安について考えてみましょう。

在宅勤務を導入しようと考える企業からよくある質問が、「在宅での評価はどうするんですか」というものです。しかし逆に「それでは会社での評価はどうしているのですか」と質問を返すと、皆さん黙ってしまいます。
「会社ならいることは分かるじゃないですか」と返事をする方もいますが「いるだけで評価しているんですか」という話ですよね。夜遅くまで「会社にいるだけ」で評価しているとしたら、そっちの方が間違っています。
在宅勤務で働く人が評価されない理由が「見えないから、どれだけ頑張っているかわからない」だとしたら、見えるように、「コミュニケーションができないから」なら、コミュニケーションできるようにしましょう、と前向きに変えていくべきではないでしょうか。

2.時間管理に対する不安

在宅勤務の評価というと、成果主義を思い浮かべがちですが、私は在宅勤務に成果主義はそぐわないと考えています。
成果主義では「その仕事にどれだけ時間をかけたか」が見えないため、短時間である程度いいものを作った場合に、それ程評価されない可能性があります。時間に制限がある人はさらに辛くなります。
たとえば、ワーキングマザーが子育てをしながら短い労働時間をやりくりして3時間で作ったレポートと、時間に余裕がある独身の社員が残業して10時間で作ったレポートと、どちらの出来がいいか、個人の能力もあるでしょうが、それほど能力が変わらないなら、時間をかけた方がいいものができるでしょう。
完全に裁量労働で固定給だとすると、3時間でできた人と10時間かけた人が同じ評価をされるわけですよね。業務委託だったらそれでいいんですが、雇用はそうではありません。裁量労働であっても労働時間は管理しないといけない。

時間あたりの生産性の高い人が、高い時給を得るのが当然です。「成果÷時間」なので、労働時間あたりの成果で評価するためには、労働時間の管理も非常に重要です。

3.オンオフの切り替えに対する不安

会社に通勤した方が気持ちの切り替えができる。家で1人で仕事をしていると、サボってしまうのではないかという不安を感じる人も多いでしょう。誰も見ていないと、誰だって気が緩みます。
労働時間の管理と関わってきますが、人間、オンとオフを何かで切り替えたいものです。意識的にオンオフを切り替える仕組みを導入しなければなりません。
弊社の場合は、パソコンの中に入っている「タイムカード(Fチェア)」で、オンオフを切り替えるようにしています。
「着席」としたらランダムにキャプチャー画面が記録されるので、上司にいつ見られるかわからない。しっかりやろう、でも子供のことなどで「退席」とした時には、緊張感は緩められる。これなら、気が緩みがちな人でも、オンオフの切り替えができます。
「監視されているようで嫌だ」という人がいるかもしれないと予想したのですが、社員には「これのお陰で気が楽になった」と好評です。
もうひとつのツール、バーチャルオフィス(Sococo)は、いつでもチャットや声かけが可能な上、会社にいる時と同じように資料を共有しながら会議もできるので、気も緩まないし、サボれないですよね。

在宅勤務に家族の同意が必要 家族も、自宅だからオフと考えがちです。家族が協力してくれないと在宅勤務は続きません。守秘義務もありますし、覗き見をしないとか、邪魔をしないとか。在宅勤務について家族の理解を得るために、在宅勤務している人に家族の同意書を出してもらう場合もあります。

4.仕事内容に対する不安

最後に「自分の仕事は会社でないとできないのではないか」「在宅でできる仕事が少ないのではないか」という仕事内容に対する不安について。
「できない」と思っていると在宅勤務は絶対にできませんし、「できる仕事はどれだろう」と考えると「これだけしかない」となってしまいます。
そういった視点ではなく「どうやったら今の仕事を、職場以外の場所でもできるようになるか」という視点で考えることが大切です。
本人が視点を変え、さらに、同僚や上司と一緒に考えていかないと、在宅でできる仕事は増えません。在宅でできる仕事が増えなければ結果として、会社に行かなきゃ仕事にならない、会社に行けなくなったら辞めるしかない、という方向に行ってしまう。それはよくないですよね。

今や多くの仕事が在宅で可能です。管理職なんて、かつては在宅では絶対無理だと考えられていました。でも、在宅でも管理職はできます。私がそうですよね。毎日あちこち飛び回っていて、どこにいるかわからない。それでも「どうやったら今の仕事を職場以外の場所でもできるようになるか」を突き詰めたおかげで、私が地球のどこにいても指示が出せるし、会社は問題なく動いています。


在宅勤務で働く側の4つの不安についてお話ししました。働く側だけが変わっても会社が変わらなければ不安は解消されません。
次回は在宅勤務導入にあたって会社はどう変わっていくべきかについてお話しします。

(文・曽田 照子)

専門家:田澤 由利

テレワーク推進の第一人者。2008年日本初のテレワーク専門会社(株)テレワークマネジメントを設立。テレワーク導入支援、普及事業等を広く実施。著書に「在宅勤務が会社を救う」。内閣府政策コメンテーター。平成27年度情報化促進貢献個人等表彰にて総務大臣賞受賞。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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