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2018年08月24日

2019年10月から「幼児教育・保育の無償化」を考える

2019年10月から実施される「幼児教育・保育の無償化」。お金がかからなくなるなら嬉しいですが、本当にいいことずくめなんでしょうか? 

無償化ってどういうこと?

まずは「幼児教育・保育の無償化」(以下「無償化」とします)の概要をざっと見てみましょう。
参考:幼稚園、保育所、認定こども園以外の 無償化措置の対象範囲等に関する検討会 報告書

対象となる世帯・子ども

・3~5歳…親の所得に関係なく全員が対象
・0~2歳未満は住民税非課税世帯(年収約250万円以下)のみが対象

対象となる施設

・認可保育所や認定こども園などの認可施設は無償化。
・認可外施設・幼稚園は一定額まで無償化(0~2歳未満は月額4万2千円、3~5歳は月額3万7千円)
・幼稚園の一時預かりは全額無償というわけではない(幼稚園無償化分を含む3万7千円までは無償)
・制服、園バス代、行事費など、園独自の行事にかかる費用は別計算

スタート時期

・無償化は2019年4月から一部スタート、2019年10月から全面的に実施
・5歳児についてのみ2019年4月から無償化。
・年度途中での無償化スタートとなるため、実際の保育料の徴収については不明

考察

●高所得者優遇の制度?

一律で無償化するのは、高所得者を優遇している、という批判もあります。
現在の保育園の保育料は、所得が高くなればなるほど負担が増す、というしくみです。
生活保護世帯や市民税非課税世帯、つまり収入が少ない世帯は安く、たくさん収入がある家ほど高い、というのは同じサービスを受けるという観点で見れば不公平感があるかもしれませんが、親の収入にかかわらず同じサービスを受けさせる、という考えかたをすれば平等です。それが一律に無償化…みんな平等に無償化でよかったね…と言いたいところですが、無償化でより得をするのは、もともと高額の保育料を払ってきた高所得者世帯…う~ん、実際にお財布からお金が出ていくわけではないけれど、どこか割り切れない気がします。
さらに…「無償化が実施されれば保育料が安くなって家計が助かるわあ」というのはぬか喜びです。なぜなら同じ時期、消費税が現在の8%から10%に引き上げられるから。
消費税と言えば、こちらも高所得者優遇の制度だと言われています。普段の生活にかかるお金って所得によってそれほど大きく変わらないため、収入に対して消費税支払いの割合を見ると、結果的に収入の少ない家庭の負担は大きく、収入が多い家庭の負担が小さい、という結果になるからです。

お金を払っても安心して預けて働きたい

無償化の前に解決する問題があるだろう、というのが多くの人の気持ちではないでしょうか。
待機児童は解消されるのか、保育士さんは足りるのか、病児保育はどうするのか、それより高校以降の学費が大変…など問題は山積みです。
無償化じゃなくてもいいから、その分を毎日がんばってくれている保育士さんのために使ってほしい、そして安心して働きたいと思うのですがいかがでしょうか?

ここからは私の夢想なんですが、いっそ各家庭にドカンと現金を支給するのはいかがでしょう?一定の収入があれば「本当は働きたくないのだけど生活のために」と働く人が減って待機児童問題のかなりの部分が解消します。いっぽう働きたい人は支給された現金で自分に合った保育を選べる、と一石二鳥だと思うのですが……。

(文・曽田 照子)

著者:曽田 照子

ライター生活25年、3人の娘の母、子育てNGワードの専門家。子連れお出かけガイドの編集を機に育児書執筆の道へ。著書『子どもが自信を失う66の言葉』学研パブリッシング、『子どもに言ってはいけない55の言葉』メイツ出版など多数。

※プロフィール情報は記事掲載時点の情報です。

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